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k-coの独り言

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2008年 08月 03日

恋ばな


生まれてきて、本気で好きになった人が何人かいる。

勿論、芸能人は除いてやけど・・・・
小学校の時の初恋の人。
それから、高校のとき・・・

友達に紹介してもらった人は、無口で自分から誘うこともないし
まだ若かったし、KISSですらしたことがない。いえば、SHYやった。
その人とは一年くらい続いたかな・・・?
特にな~んともない普通のカップル・・・て、感じやった。
その人と付き合ってるとき、その人とは別に、憧れてる先輩がいた。
その人は、何かにつけ私のことを妹のように可愛がってくれていた。

ある日その先輩がお兄さんと一緒に、喫茶店をやってるときいて
わざわざ東灘にあるその喫茶店まで、行ったっけ・・・
少ないお小遣いで、阪神電車に乗ってちょっとした遠足気分やった。
先輩は御影の駅で、笑顔で迎えてくれた。
「お、きたな~!いらっしゃい」
「うん、初めて一人でここまで来た~」
「そうか~。ほな、行こうか」
先輩とはある一定の距離をおいて、ついていった。
時々振り返っては「大丈夫か?」て、気に掛けてくれて。

お店の名前は”ビリジアン”
意味は、深い緑色のこと。ほら、絵の具の中にもあったやん。
先輩は私より3つ年上で、そのお兄さんはそのまた4つくらい上やったかな?
その二人でお店をやってると聞いてたけど、そのお店の雰囲気は
落ち着いた感じで、名前がピッタリでふさわしいくらいやった。
先輩はその木作りのおもいドアをゆっくり開けて、招き入れてくれた。
「いらっしゃい~!」
「こんにちは!」
「ようこそ。こいつからいつも聞いてるよ、妹みたいな可愛い子がおるねん!て」
「・・・・・」
私は恥ずかしくてうつむいてるだけやった。
「気にせんでええよ~!兄貴はすぐあんなこというから。」
「兄貴も余計なこと言わんでええねん~!何飲む?お子ちゃまやからクリソでええやろ?」
「うん」
昔はクリームソーダをクリソ、アイスコーヒーをレーコーて、何でも
関西風に省略して言うてた。
何をしゃべるということもなく、時間が過ぎていく・・・
しばらくしてから、常連の若い女性客達が何人かで入ってきた。
そこの兄弟のファンみたいで、しょっちゅう来ては自由にくつろいでいるらしい。
そのうちに一人の女の子が私の横に来て、色んなことを話し始めた。
しかも私に直接ではなく、あてつけるように先輩に対して。
要するに、私と先輩の会話の邪魔を仕掛けていたということ。
その人は先輩のことがすごい好きでアプローチしてるけど、相手にされていないらしい。
だから余計に、見たことのない私みたいなのが来ると決まって意地悪をするらしい。

私にはわかってた。
私はそこに入るべき人間ではないてこと。
だから、もう二度とここへは来られへんのやと、実感していた。
私の入る隙がないもん。
ちょっとだけ、淋しかったかな?
お兄ちゃん的な存在やったから、それ以上のこともないし考えもしていなかったから。

お店はにぎやかで、楽しそうな雰囲気やった。
その時、お兄ちゃんが私を散歩に誘い出してくれた。
よっぽど、つまらん顔してたんかな?
「散歩に行こうか?!」
「え~!私も行きたい!」
「君は、お留守番や!」
「え~~~~いやや~!」
そう言うてる隣の席の女の子を無視して、私の手を掴んで・・・
何とも言えん気持ちやった。
複雑で・・・
けど、嬉しかった! 正直言うたら息が詰まりそうやったから
早く帰りたいと思ってたところ。

来る時は気が付かなかったけど、お店から出たらそこはすぐ住吉川。
川の側まで下りる階段があって、水場までちょっと早足で行った。
ずっと、手をつないだままで・・・・
恥ずかしいし、胸はドキドキするし、赤面してるし・・・
たどり着いたときは、二人とも息が上がって言葉が出なかった。

それからしばらく、川の側を歩いた。
何の会話もなく、ただゆっくり・・・
ちょっと行ったところに涼しくて、座れるところがあった。

おかしな感じや。
青春物のドラマみたいやった。
会話は無いけどなんか癒されて落ち着いてたわ。
それでも楽しかった。
「おまえ、彼氏がおるんやろ?」
「うん、おるよ、彼氏というよりなんか男友達みたいな感じかな~」
「そうか・・・」
「なんで?」
「その彼氏と別れて、俺と付き合わへんか?」
「え!?何言うてるの?」
「俺、お前のことが好きやねん。」
「そんなこと言われても・・・さっきの人がいてるやん。」
「あいつのことは何とも思うてへんから、大丈夫や。」
「けど・・・」
「まあ、ゆっくり考えといて、今すぐでなくてもええから。」
「うん・・・」

それから夕焼け見ながら駅まで、手をつないで歩いた。
駅に着くまで、しっかりと私の手を握り締めて離さなかった。
ちょっとだけ、汗ばんでたけど、気にならなかった。
そういえば、彼氏と手をつないだ覚えがないわ・・・
先輩は笑顔で見送ってくれた、見えなくなるまで手を振って。

それからも私はずっと答えを出せずに悩み続けた。
何の問題も無い。
今付き合ってる人と別れても、別にもめることもない。
けど、素直になれない自分がいじらしいほど腹も立った。
そして、数日後・・・

「おい!元気にしてたか?」
その声を聞いて安心したのか、思いっきり涙がこぼれて先輩の顔を見ることができずに
ずっと背中を向けたたままやった。
「大丈夫か?どないしたんや?」
先輩は、そんな複雑な私の気持ちを察したように
近寄ってきて、後から力強く抱きしめてくれた。
その優しさに耐えられなくなって、声を上げて泣いてしまった。
先輩はそんな私の涙を拭いて、にっこり笑って言うた。
「なんか、悩ませたみたいで悪かったな。ごめんな・・・忘れてくれてもええしな。
けど、俺は待ってるからな。」
そう言うて、私が泣きやむのを待ってからそこから行ってしまった。


私が16歳の頃やった。
その後、私は付き合ってた彼とお別れして、しばらくは誰とも付き合うことはなかった。
先輩は卒業し、私の前からも思い出からも消えていった。
背が高くって、優しくて、誰にでも親切で、妙に大人びてて・・・・
とくにイケメンではなかったけど、その人の純粋な心が大好きやった。
あれから、先輩どうしてるかな~~?て、時々思い出すのは未練かな?
考えたら、惜しかったよな~!もったいない事してしもうた。。。^^;


今まで数々の浮名を流してきたけど、
これが、今まで私が本気の本気で好きになった人の
お話。。。。



私にかって、それくらいの純愛はあるよ~!
最初から、スレてたわけではないからね。

by lucky-powder | 2008-08-03 15:44 | ノスタルジー | Comments(0)


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